口腔科
顎関節症
顎の関節および顎を動かす筋の痛み、口を開け閉めする時の雑音、また口の開け閉めがしにくいなどこれらの症状を総括して顎関節症といいます。
またこれらのうち1つでも症状があれば顎関節症と診断されます。
当院では症状に応じて、スプリント療法(マウスピースの一種を用いた治療)や薬物療法、理学療法、咬合治療等を併用して治療を行っております。
特に急性の開口障害が生じた場合は、「クローズドロック」と呼ばれ、早急に適切な治療を行わないと開口障害が改善しないことがあります。難治性の場合はパンピングと呼ばれる、顎関節周囲に注射(麻酔やヒアルロン酸の注入)をすることによって開口障害を改善する必要があります。
上記の症状でお困りの方は一度ご相談ください。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりは、睡眠中に軋音(ぎりぎり音)を発生するもので習慣性があり、くいしばりは、日中の緊張時に起こるものです。
これらによる影響としては、歯の磨耗・知覚過敏・破折・動揺や骨のコブ(骨隆起)の形成、そして顎関節症を誘発してしまうということです。肩こりや頭痛に波及することもあります。
当院では、オーダーメイドのマウスピースを作成し、歯と顎への影響を緩和する処置を行っております。
また、マウスピースを装着することができない方(眠れない、吐き気が強い)や根本的に治療したい方には、過剰な咬む筋力を弱めるボツリヌストキシン製剤注射による治療も可能です。
顎関節の脱臼
年齢を重ねるとともに、関節は磨耗し平らになり、関節がおさまっているくぼみも減少する傾向が強くなり、「顎がはずれる」ことが起こりやすくなります。
はずれたまま放置すると元に戻らなくなることもありますので、すぐに戻す必要があります。
舌痛症・舌炎
舌痛症は、舌には全く異常がないのに、舌が痛いという症状の出る病気のことです。最近、注目されている病気です。
舌炎は主に弱い口腔細菌が原因とされ、舌の先がぴりぴり痛むというのが最も多い症状です。 こういう症状をお持ちの方は御相談下さい。
粘膜疾患(口内炎、アレルギー等)
痛みを伴うものや痛みのないものなどお口の中の出来物は様々です。また、歯の詰め物や冠や義歯に使う金属や樹脂に対するアレルギーなどもあります。
口腔乾燥症
加齢による唾液の減少や、癌治療のための放射線療法などの影響で唾液が出なくなる以外に、重大な病気で唾液が出なくなる場合もありますので、極端な唾液の減少は検査が必要です。
顎口腔領域の機能障害
・睡眠時無呼吸症候群
・嚥下・言語障害(脳梗塞が原因の場合は早期の治療が必要です。)
その他
・三叉神経痛や顔面神経麻痺などの神経性疾患の診断(歯痛やあごの痛みなどが生じることもあり、鑑別診断が重要です。)
・口臭(多因子によるものが多く、総合的診断と処置が必要です。)