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インプラントとは

インプラントとは

インプラントは、歯を失った部位の顎骨に生体親和性の高いチタン製の人工歯根を埋入し、その上に冠や義歯を装着することで咀嚼機能を回復する高度先進医療です。インプラントは人工臓器の一種であり、長期にわたる使用が想定されています。
現在、世界中で多数のメーカーがインプラントシステムを製造していますが、多くのメーカーが市場から撤退している現状があります。インプラント治療は長期にわたって使用するものであるため、部品の供給や保証が継続的に提供されることが重要です。
当クリニックでは、世界中の大学病院で広く採用され、長期の臨床統計データが蓄積されている信頼性の高いノーベルバイオケア社や京セラ社のインプラントシステムを導入しております。インプラント治療に精通したインプラント学会の認定を受けたインプラント専門医師が担当いたしますので、安心してご相談ください。

インプラント治療の流れ

インプラント治療は、大きく分けて以下の段階で進行します。

step01

術前検査とカウンセリング

人工歯根(インプラント体)の埋入手術
骨とインプラントの結合期間(オッセオインテグレーション)

step02

上部構造(人工歯)の装着

インプラント体の埋入方法には「1回法」と「2回法」があり、患者様の状態に応じて適切な方法を選択します。インプラントが顎骨と結合した後、その上に人工歯を装着する補綴処置を行い、治療が完了します。

step03

術前検査

インプラント治療においては、詳細な術前検査が不可欠です。すべての方が、どの部位にもインプラントを埋入できるわけではありません。顎骨の厚さ、幅、質、また神経・血管や副鼻腔などの位置関係を事前に精査する必要があります。

安全・安心にインプラント治療を行うために

現在の標準的な診断方法として、CT撮影による顎骨の三次元的構造評価が必須となっています。当クリニックでは、CT画像と患者様の顎模型を統合した3次元分析を行うiCATシステムを導入しております。このシステムにより、インプラント最終段階の咬合も考慮した理想的な埋入位置を決定し、外科用ガイドを用いることでより安全で正確な手術を実現しています。

 

CT写真と顎の模型を組み合わせた分析画像

CT写真1
CT写真2

外科用ガイド

外科用ガイド

特殊なケースへの対応

あごの骨にインプラントを
埋め込みます

あごの骨にインプラントを埋め込みます
CT写真2

インプラント手術の様子

インプラント手術の様子

GBR手術(骨造成手術)

インプラントを埋入する部位の骨や歯肉が不足している場合、自家組織の移植や骨誘導体、再生膜などを用いて組織の再生を促す治療を行います。これにより、インプラント埋入に必要な骨量を確保します。

上顎洞挙上術(サイナスリフト)

上顎の大臼歯部では、上顎洞(副鼻腔の一つ)が近接しているため、骨の厚みが不足していることが多いです。特に抜歯後は骨吸収が進み、インプラント埋入に十分な骨量が確保できないことがあります。こうした場合、上顎洞底部に骨補填材を移植し、骨の再生・増殖を促す上顎洞挙上術を行うことで、インプラント治療を可能にします。

上顎洞挙上術(サイナスリフト)の併用前上顎の骨が薄く、上顎洞(副鼻腔) までの距離が4mmしかないので このままではインプラントを埋め込むことができません。

⬇︎

上顎洞挙上術(サイナスリフト)の併用後上顎洞(副鼻腔)の底に骨補填材を移植することにより、上顎の骨を再 生・増殖させて、骨を厚くしてインプラント治療を可能にしました。

インプラント治療と従来治療の比較

従来の治療法のデメリット

従来の治療法

この形のブリッジでは、周りの歯を大きく削らなければなりません
この形のブリッジでは、周りの歯を大きく削らなければなりません。






奥歯を固定するために、金属の支えを使用する例
奥歯を固定するために、金属の支えを使用する例。
違和感があり、清掃も難しく、見映えもよくありません。

総入れ歯の場合、入れ歯を固定する力が弱く、ぐらついたり、ずれたりします
総入れ歯の場合、入れ歯を固定する力が弱く、ぐらついたり、ずれたりします。
そのため、食べ物を噛むために充分な力をかけることができません。
ブリッジ治療
  • 健全な隣在歯を大きく削る必要がある(歯を痛めるリスクが大きい)
  • 支台歯(ブリッジを架ける歯)に過度な負担がかかる
部分床義歯
  • 金属のクラスプ(バネ)が目立つ
  • 装着感や清掃性に難点がある(残っている歯が虫歯や歯周病になりやすい)
  • クラスプをかける歯が長期的に動きやすくなる
総義歯
  • 固定力が弱く、動揺やずれが生じやすい(噛むときに痛みが出やすい)
  • 咀嚼力が低下し、食事の満足度が下がる(硬い物や弾力性がある食事が摂りにくい)
  • 人工の歯ぐきが大きく、発音に支障をきたすことがある

インプラント治療のメリット

インプラントによる治療法

インプラントでは、両隣の歯はそのままで、負担もかかりません
インプラントでは、両隣の歯はそのままで、負担もかかりません。





インプラントでは失われた歯根部分の骨を支えにして人工の歯を固定
インプラントでは失われた歯根部分の骨を支えにして人工の歯を固定します。
噛む力は天然の歯と同じように骨に伝わります。



インプラントでは、義歯はあごの骨に固定され、力を入れて噛むことができます
インプラントでは、義歯はあごの骨に固定され、力を入れて噛むことができます。
食感も天然歯に近く、食べる楽しみを取り戻す事ができます。

単独歯欠損の場合

  • 隣在歯を削らずに修復が可能(健全な歯に負担をかけない)
  • 天然歯と同様の機能性と審美性を回復

複数歯欠損の場合

  • 欠損部のみに対応し、残存歯への負担を軽減
  • 自然な咀嚼感覚と審美性を実現

全顎欠損の場合

  • 義歯を顎骨に固定し、安定した咀嚼力を確保
  • 天然歯に近い食感と快適性を提供
  • 食事の満足度を大幅に向上

インプラント治療はどこで受けるべき?

インプラント治療はどの病院で受ける?

インプラント治療は、外科手術の知識と技術、補綴・咬合の知識と技術、顔貌とのバランスを見定める経験を積んだ審美眼が必要です。これらは、通常の治療よりも多くの知識・技術・経験が必要なため、専門医のいる医療機関での治療をお勧めします。

一般歯科医によるインプラント治療とは?

一般歯科医院においてもインプラント治療は行われております。 各インプラントメーカーが主催する週末のセミナーに参加して勉強された歯科医師が、そのメーカーのインプラントについてサーティフィケイトといった使用許可証をもらってインプラント治療を始めるわけです。

つまり、週末のセミナーを受けた歯科医師が翌日の月曜日にあなたのインプラント治療を行っても問題ないのです。

しかし、インプラント治療はもちろん2日で習得できるものではなく、奥が深い治療法ですので、その後も勉強を繰り返す一般歯科医師の先生もいれば、そのまま自己流で自院のみでインプラント治療を続ける先生も色々いるでしょうが、ご自身がどれぐらいインプラント治療を習得しているかは判断できないわけです。

インプラント専門医や口腔外科専門医によるインプラント治療

歯科先進国の一つであるスウェーデンの2016年の研究では、一般歯科医院におけるインプラント周囲疾患(インプラント治療後に起こりうる問題)の発症率は専門医の病院と比較して、4倍以上高かったとの報告がありました

インプラント治療は、通常の虫歯の治療とは少し違った内容の治療になります。治療後も長くインプラントを使うためにも、 一般歯科医院、一般歯科医師によるインプラント治療ではなく、専門医による治療をお勧めします。

一般歯科医院と当院の違い

アルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口にはインプラントに精通した歯科医師、および口腔外科専門医が在籍しており、治療後のケアまで考慮した専門的な治療を中心に行なっております。

抜歯即時埋入という、歯を抜いた時に同時にインプラント処置が可能な場合もあります。

この方法は、治療期間短縮、および手術回数を減らすことができますが、しっかりとした診断と技術が必要な処置になります。歯科医院で歯を抜いてインプラント治療が必要だとの説明を受けた場合、歯を抜く前に一度当院でご相談頂ければと思います。

また、骨がないためインプラントができないと言われた場合でも、当院ではインプラントができるように骨を再生する手術も行うことができるため、当院までご相談して頂くことで、安心したインプラント治療を受けて頂くことができます。

安価なインプラント治療の問題点

治療を受ける側にとって、安価な治療は経済的に良いように聞こえます。しかし、安価であることは、目に見えない部分で経費を削減した結果だとも言うことができます。
インプラント本体の材料、被せ物の材料、精度、インプラントに関する知識や技術を得るために必要なトレーニングなどが含まれた金額になっていることをご理解頂いて治療を受けて頂く必要があります。毎日何度も使用する歯に対して、どのようなクオリティの治療を受けるべきかを考えて頂きたいと思います。

また、インプラント本体は、現在国内外数百社が数々のブランドを販売していますが、その大半は数年以内に合併・吸収・消滅していく会社が後を絶ちません。
仮にご自身の身体の一部分となったインプラントの会社が数年後の消滅し、何らかの不具合が生じたときに部品を取り寄せることができなかったら怖くないでしょうか?

当院で使用しているインプラントメーカーは、最も歴史が古く、最も大学病院で使われ、最も臨床データが多く輩出されてきたメーカーのひとつであるノーベルバイオケア社のブランドのインプラントを使用していますので、国内外に転居されても多くの医療機関使われていますのでご安心ください

大学病院でのインプラント治療

大学病院では、最初の診断者、担当者、オペ施術者、補綴施術者がそれぞれ異なる可能性があります。

それぞれの担当者も、ベテランレベルから研修医まで千差万別で、仮に良い医師に担当してもらっても、途中で別の病院に転勤になったりすることもあり、長期間もしくは余命期間使い続けたいインプラントの治療を受ける機関としては色々不便なことが多いのは否めません。

しかし、腫瘍摘出後や事故等で顎の骨を失って、別の部分の骨を移植してインプラントを埋入するような大掛かりな入院を伴う手術は言うまでもなく、大学病院や総合病院口腔外科で受けるべき手術となります。

インプラントは一生使えるのか

患者さんからこのような質問をよく受けますが、他の歯科治療(虫歯の治療、神経の治療)と比べると長持ちする治療法であるとは言えますが、以下の要因によって使える期間は左右されてきます。

︎1. 口腔内の衛生状態(お手入れの悪い細菌の多い口腔内ではインプラントの歯周病であるインプラント周囲炎に罹患しやすくなります)

2. 加齢に伴う顎の変化(骨粗鬆症の悪化、顎骨の急激な吸収、骨髄炎、リウマチ性顎関節症による咬合性外傷)

3. 全身合併症の悪化に伴うインプラント周囲炎の悪化(重度糖尿病、慢性腎症、肝炎、抗ガン治療による副作用等)

4. 上記の混合型:長期療養による口腔内環境に劣化による感染症

(※また、インプラント治療を受ける患者様の年齢は10代後半から可能なので、治療を受ける年齢から考えても「何年もつか?」「一生もつか?」という質問に一律ではご返答できかねないことをご了承ください。)

インプラント治療後のメンテナンス
(インプラント周囲炎の予防)

インプラント治療後のお手入れ

インプラント治療後のお手入れ

既にインプラント治療をされている方は、そのインプラントを長く使用して頂くために、定期的なメンテナンスをして頂く必要があります。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病と同じような病気(インプラント周囲疾患)になる可能性があります。
インプラント部位だけではなく、ご自身の歯のお手入れも同時に行って頂く必要があります。

当院でのインプラントに対するケア

当院では、インプラント治療をして頂いている方には、年に2〜4回のメンテナンスにきて頂いております。
インプラントは天然歯と似て非なるものです。そのため、一般歯科による対応ではなく、専門医による対応をお勧めします。

インプラント治療後に問題がある場合
(インプラントが動く、腫れることがある、噛むと痛い、など)

インプラント治療後に問題がある場合(インプラントが動く、腫れることがある、噛むと痛い、など)

インプラント治療後に何か症状がある場合は、必ず歯科医院への受診、検査、などを受ける必要があります。天然歯も、虫歯になったり、歯周病になったり、と問題が起きることがあるのと同じで、インプラントも問題が起きる可能性があることがわかっています。

インプラントにおける問題は、インプラント体の問題とインプラント上部構造の問題の2つに大別できます。
インプラント体の問題の多くは、インプラント周囲炎という症状です。

この場合は、歯周病と同様の症状(全く同じではありませんが)ですので、歯周病治療と同様の処置が必要なことが多いです。上部構造に問題がある場合は、被せ物に対する処置(作り替えや修理)が必要です

インプラント周囲炎に陥った場合の対処法

インプラント周囲炎に陥った場合の対処法

インプラント周囲炎とは、インプラント周囲で生じる歯周病です。

インプラント周囲の骨が吸収してしまい、歯周病と同様の症状が出る状態のことを指します。インプラント表面に細菌が付着してしまい、除去することができないため、通常のクリーニングなどでは治療効果が期待できません。

このような状態になってしまった場合、歯周病の治療と同様にインプラント表面を消毒し、細菌を除去することで、インプラント周囲炎を治療、再発防止を行います。しかし、天然歯とインプラントでは異なる部分も存在するため、専門的な知識が必要となります。

インプラント表面の消毒

インプラント表面の消毒

インプラント表面を消毒する際には、レーザー、エアーポリッシャー、インプラント専用器具などを用いた機械的方法と、消毒薬にて消毒する化学的方法の光殺菌療法があります。

インプラントの表面性状や形状は、インプラントの種類によって異なるため、それぞれの形状に合わせた治療を行います。
インプラントは、それぞれのメーカー、治療時期によって、たくさんの種類が存在します。
レントゲンである程度判断は可能ですが、治療を行うにあたり詳細な情報があることでより治療をスムーズに進めることができます。

そのため、インプラント治療をされた病院に、どの種類のインプラントなのかを尋ねていただくことがあります。

インプラント周囲炎の外科的処置

インプラントの表面の消毒や光殺菌を繰り返しても、改善が見込めない重度のインプラント周囲炎の場合に、天然歯の歯周外科と同じようにFOP手術や再生手術をおこなうことがあります。

歯ぐきを開いて、炎症組織を除去、歯槽骨整形。














骨の足らない部分に人工骨などを移植。




インプラント治療のお悩みは、アルティス歯科・
矯正・口腔外科クリニック西宮北口に

インプラント治療のお悩みは、アルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口に

インプラント治療は、周囲の健全な歯を保護しながら、失われた歯の機能と審美性を最も自然な形で回復できる治療法です。当クリニックでは、患者様お一人おひとりの口腔内状態や全身状態を詳細に検討し、最適なインプラント治療計画をご提案いたします。インプラント治療を行うには、口腔外科・咬合・補綴・歯周炎などを総合的に診断・診療する能力と経験が必要です。ただ単にインプラント手術をすれば『咬めるインプラント』を保証されるわけではありません。
インプラント治療のために十分研鑽を積んだことを、口腔インプラント学会から認定を受けたインプラント専門医師の治療を受けることをお薦めします。
インプラント治療に関するご質問やご不安な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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