歯科衛生士コラム『お口の中の気になる話』

第30回 子供の歯がなかなか生えてこない?「過剰歯」の原因・抜歯の必要性と治療の流れを西宮北口の歯科衛生士が徹底解説!

2026.08.03
第30回 子供の歯がなかなか生えてこない?「過剰歯」の原因・抜歯の必要性と治療の流れを西宮北口の歯科衛生士が徹底解説!

「周りの同い年の子はどんどん大人の歯(永久歯)が生えているのに、うちの子はなかなか生えてこない

「乳歯が抜けたのに、何ヶ月経っても次の歯が顔を出さないのはどうして?」

お子さまの歯の生え変わり時期を迎えると、他の子と比べて不安になってしまう親御さまは少なくありません。実は、子供の歯がなかなか生えてこない原因の一つに、「過剰歯(かじょうし)」というものがあるのをご存知でしょうか?

過剰歯という言葉は、子育て中のご家庭でも意外と知られていない専門用語かもしれません。しかし、放置してしまうとお子さまの将来の歯並びや、将来的な矯正治療の進行に大きな影響を与える可能性があり、抜歯しないといけないことが多いのです。

「なぜ抜歯が必要なの?」「まだ小さな子供なのに、抜歯の治療なんてできるの?」と不安に思う方も多いと思います。

そこで今回は、西宮市・西宮北口駅前にある「アルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口」が、過剰歯の実態と、なぜ抜歯が必要なのか、具体的な治療内容、そして早期治療することの「良し悪し(メリット・デメリット)」まで、親御さまの不安に寄り添って分かりやすく徹底解説します!

1. そもそも「過剰歯(かじょうし)」ってなに?

まずは、過剰歯がどのようなものなのか、その基礎知識についてお話しします。

通常よりも多く作られてしまった「余分な歯」

人間の歯の数は、基本的に決まっています。

・乳歯(子供の歯): 全部で20

・永久歯(大人の歯): 親知らずを除いて全部で28本(親知らずを含めると32本)

過剰歯とは、この本来決まっている本数よりも多く作られてしまった「余分な歯」のことです。

過剰歯ができる原因と確率

過剰歯ができる明確な原因は、実は現代の医学でもはっきりとは解明されていません。歯が作られる初期の段階(歯胚と呼ばれる歯の卵のようなもの)が何らかの原因で分裂してしまったり、顎の骨の奥で歯の種が過剰に作られたりすることで発生すると言われています。

決して、親御さまの妊娠中の過ごし方や、お子さまの普段の生活習慣、ブラッシングの仕方が原因ではありませんので、どうぞご安心ください。

過剰歯がみられる確率は、子供全体の約1%3%程度と言われています。男の子の方が女の子よりも約2倍発生しやすいというデータもあります。決して珍しいことではなく、日常の歯科の現場ではよく見かける症状の一つです。

どこに生えることが多い?

過剰歯は、お口の中のどこのあごの骨の中にもできる可能性がありますが、圧倒的に多いのが「上の前歯の間(上顎正中:じょうがくせいちゅう)」です。ここにできる過剰歯のことを「正中過剰歯(せいちゅうかじょうし)」と呼びます。そのうち、歯ぐきや骨に埋まっている歯を「正中埋伏(まいふく)過剰歯」と呼びます。

2. なぜ子供の歯が生えてこない?過剰歯が与える影響

過剰歯はお口の中で様々なトラブルを引き起こす原因になります。特に、お子さまの歯の生え変わりや歯並びに大きな関係があります。

① 永久歯が生えてくるのを邪魔してしまう

乳歯が抜けたあと、その下からは大人の歯(永久歯)が生えてこようとします。しかし、その通り道に過剰歯が文字通り「通せんぼ」するように居座っていると、永久歯はそれ以上進むことができず、「いつまで経っても大人の歯が生えてこない」という状態になってしまいます。

② 歯並びがガタガタになる(正中離開など)

過剰歯があることで、新しく生えてくる永久歯が本来とは違う変な方向を向いて生えてきてしまうことがあります。

特に上の前歯の間に過剰歯があると、前歯の2本がハの字に大きく開いて生えてしまう「正中離開(せいちゅうりかい)」というすき歯の状態になりやすくなります。

③ 将来の「矯正治療」の妨げになる

お子さまの歯並びを綺麗にするために小児矯正や本格的な矯正治療を検討される際、過剰歯があると歯を理想的な位置に動かすことができません。矯正治療をスタートする前、あるいは治療の途中で、必ず過剰歯の処置を迫られることになります。

④ 隣の永久歯の「根っこ」を溶かしてしまうことがある

過剰歯が顎の骨の中で成長したり移動したりする過程で、すぐ隣にある大切な永久歯の根っこ(歯根)を押し潰し、吸収(溶かして)しまうリスクがあります。最悪の場合、大切な永久歯の寿命を縮めてしまうことにもつながりかねません。

3. 過剰歯はなぜ抜歯が必要なの?放置するリスク

3. 過剰歯はなぜ抜歯が必要なの?放置するリスク

過剰歯が見つかった場合、多くのケースで「抜歯(歯を抜くこと)」が推奨されます。

「健康な歯(のように見えるもの)をわざわざ抜くなんてかわいそう」と思われるかもしれませんが、過剰歯は持っているだけでメリットがなく、むしろ先ほど挙げたようなお口の健康トラブルを引き起こすリスクの塊だからです。

過剰歯の向きによって異なるリスク

過剰歯には、生える向きによって大きく分けて2つのタイプがあります。

・順生(じゅんせい): 通常の歯と同じように、お口の中に頭を出して生えてくる向き。

・逆生(ぎゃくせい): 通常とは真逆、つまり「鼻の方向(頭の奥の方)」に向かって生えていこうとする向き。

【順生の場合】

お口の中に生えてくるため、歯ブラシが届きにくく、過剰歯とその周辺の歯が深刻な虫歯や歯周病になるリスクが高まります。また、見た目の問題や、舌が当たって喋りにくいといった問題も生じます。

【逆生の場合】

歯茎の表面には出てこず、顎の骨の中に完全に埋まったまま(埋伏過剰歯)になります。

気づかないうちに鼻の空洞(副鼻腔)の方へ移動してしまったり、過剰歯の周りに「嚢胞(のうほう)」という体液の溜まった袋ができて骨を溶かしてしまったりすることがあります。そのため、逆生の場合は特に慎重な対応と、適切なタイミングでの抜歯手術が必要不可欠です。

4. 不安を解消!過剰歯の抜歯治療はどのように行われる?

「子供が抜歯に耐えられるかしら」と、お父さま・お母さまが最も不安に思われるのが、実際の抜歯治療の内容だと思います。ここでは、当院をはじめとする歯科・口腔外科で行われている治療の流れと、お子さまの負担を減らす工夫について解説します。

抜歯のタイミングはいつ?

過剰歯が見つかったからといって、どんな状態でも「今すぐその場で抜く」というわけではありません。

・すでにお口の中に頭を出している場合:

通常の抜歯と同じように比較的簡単に抜くことができるため、お子さまの心の準備ができ次第、早めに抜歯することが多いです。一般歯科で可能な処置です。

 

・まだ骨の中に深く埋まっている場合:

多くの場合が抜歯手術となります。永久歯の根っこの成長度合い、過剰歯の位置、そして何よりも「お子さまが歯科治療を怖がらずに受けられる年齢・精神的発達かどうか」を総合的に判断します。 一般的には、永久歯の根っこが完成に向かい、お子さまが「お口を開けて動かずにがんばる」というコミュニケーションが取れるようになる小学校低学年(6歳〜9歳頃)に抜歯を行うケースが多く見られます。

 

ステップ 治療内容 ポイント
1. 精密検査(レントゲン・CT) 歯の正確な位置や深さ、向き、永久歯との距離を立体的に確認します。 必要に応じて歯科用CTを撮影し、立体的な位置を確認します。
2. 表面麻酔・局所麻酔 痛みを感じないように麻酔をかけます。 針を刺す痛みを消すために、まずはシールやジェル状の「表面麻酔」を塗ります。
3. 歯茎の
切開(埋まっている場合)
歯が骨の中に埋まっている場合は、歯茎を切開して過剰歯を露出させます。 お子さまが怖がらないよう、器具を見せない工夫などを徹底します。
4. 抜歯 専用の器具を使って、慎重に過剰歯を抜きます。 周りの永久歯を傷つけないよう、細心の注意を払って行います。
5. 縫合と
止血
切開した歯茎を細い糸で縫い、ガーゼを噛んで止血します。
上顎の裏側を切開した場合は粘膜が弛んでこないようにプラスティック製のシーネというものを装着して圧迫し続けます。
糸は後日(約1週間後)に抜糸します。シーネが装着されている場合は、同時に外します。

お子さまの不安と痛みを和らげる歯科医院の工夫

西宮市のアルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口では、お子さまに「歯医者嫌い」になってほしくないという強い想いがあります。そのため、以下のような負担軽減の取り組みを行っています。

・痛みを抑えた麻酔技術:

人肌に温めた麻酔液を、極細の針と電動麻酔器を使って一定の圧力でゆっくり注入することで、麻酔時のチクッとした痛みを最小限に抑えます。

 

・丁寧なコミュニケーション(TSD法):

Tell(話す)」「Show(見せる)」「Do(行う)」を徹底し、これから何をするのかお子さまに分かりやすく説明し、納得してもらいながらステップを踏んで進めます。無理やり治療することはいたしません。

 

💡 大学病院等へのご紹介について

過剰歯が非常に深い位置にある場合や、お子さまの恐怖心が非常に強く、治療椅子に座っての局所麻酔での治療が難しいと判断した場合は、安全を最優先に考え、全身麻酔や静脈内鎮静法での治療が可能な提携の大学病院等をご紹介させていただく体制も整えております。

5. 過剰歯を「早期治療」することの良し悪し(メリット・デメリット)

過剰歯は、早く見つかるに越したことはないと思われるかもしれませんが、実は早期治療には「良い面(メリット)」だけでなく、「慎重に見極めるべき面(デメリット・注意点)」もあります。双方を知っておくことで、落ち着いて治療計画を立てることができます。

早期治療の「良い面(メリット)」

・永久歯の萌出(ほうしゅつ)遅延を防げる

適切なタイミングで過剰歯を取り除いてあげることで、大人の歯が本来の時期に、本来の場所からスムーズに生えてくることができます。

 

・将来の歯並びのガタガタを最小限に抑えられる

前歯が大きく開いてしまう(すき歯)などのトラブルを未然に防げるため、将来的に大掛かりな矯正治療をしなくて済む、あるいは矯正の期間を短縮できる可能性が高まります。

 

・隣の永久歯の根っこを守れる

永久歯の根が過剰歯に押されて溶けてしまうという最悪のトラブルを、起こる前に未然に回避できます。

早期治療の「慎重に見極めるべき面(注意点・デメリット)」

・小さなお子さまの心と身体への負担

3歳や4歳といった非常に早い段階で過剰歯が見つかった場合、まだ「歯医者さんでじっとして治療を受ける」ということが難しい年齢です。無理に抜歯を行おうとすると、歯科恐怖症になってしまうリスクや、急に動いてお口の中を傷つけてしまう危険性があります。

 

・すぐに抜くべきか「様子見」かの判断が難しい

早期に見つかっても、過剰歯の位置が深すぎる場合は、あえて今すぐ触らずに、永久歯の成長とともに過剰歯が少し浅い位置に移動してくるのを数ヶ月〜数年単位で「経過観察」する方が、結果的にお子さまの身体の負担(削る骨の量など)が少なく済むこともあります。

 

このように、早期発見したからといって「すぐに手術!」と焦る必要はありません。「早く見つけて、適切なタイミングが来るまでプロの目でじっくり観察・管理していくこと」こそが、早期発見の本当の価値と言えます。

6. 西宮市・西宮北口で子供の歯のトラブル・小児矯正・小児口腔外科をお探しなら「アルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口」へ

6. 西宮市・西宮北口で子供の歯のトラブル・小児矯正・小児口腔外科をお探しなら「アルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口」へ

過剰歯は、お口の中をパッと見ただけでは歯茎の中に隠れていて見えないことも多く、「仕上げ磨きの時に前歯の形や生え方が何かおかしいな?」と気づいたり、「学校の歯科検診で指摘された」り、あるいは「歯医者さんで全体のレントゲン写真を撮って初めて偶然見つかった」というケースがほとんどです。

当院では、お子さまの健やかな成長とお口の健康を守るため、ただ虫歯を治療するだけでなく、将来の歯並びまでを見据えた包括的な小児矯正・小児口腔外科治療を行っています。

当院(アルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口)の特徴

1. 西宮北口駅からアクセス良好・通いやすい環境

西宮市のみなさまに長く愛される歯医者を目指し、お買い物のついでや習い事の前後にも通いやすい便利な立地にございます。

2. 安心のカウンセリングと精密診断

最新のデジタルレントゲンや歯科用CTを完備。過剰歯の位置を正確に把握し、抜くべきか、様子を見るべきか、親御さまに寄り添って丁寧にご説明いたします。

3. お子さまのペースに合わせた優しい治療

無理にお子さまを怖がらせる治療はいたしません。まずは歯医者さんの雰囲気に慣れるところから始め、笑顔で帰っていただけるような環境づくりをスタッフ一同徹底しています。

「うちの子の歯、生え変わりが遅くて心配

「もしかして過剰歯があるのかも?」

と少しでも気になったら、まずは一度、お気軽に当院まで検診・ご相談にお越しください。

まとめ

子供の歯がなかなか生えてこない原因となる「過剰歯」。

名前を聞くと少し怖い印象を受けるかもしれませんが、正しい知識を持ち、信頼できる歯科で適切な時期に治療を行えば、決して過度に恐れる必要はありません。

大切なのは、親御さまだけで悩まずに、まずはレントゲン検査などで定期的にお口の中をチェックしてもらうことです。お子さまの将来の綺麗な歯並びと健康な笑顔のために、私たちが全力でサポートいたします。

西宮市・西宮北口周辺で「子供の生え変わりが気になる」「過剰歯に対応してくれる歯科医院を探している」という方は、ぜひ一度アルティス歯科・矯正・口腔外科クリニック西宮北口へご来院ください。

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