歯磨きだけでは防げない！歯科スタッフが教える「虫歯リスクを高める食事・間食習慣」

ワースト第1位：だらだら食べ・ちょこちょこ飲み

これが虫歯の最も大きな原因と言っても過言ではありません。お口の中に常に糖分がある状態は、歯が溶ける「脱灰」の時間が続き、歯を修復する「再石灰化」が追いつかない最悪の環境です。

危険な例：
デスクワーク中にアメやチョコレートを少しずつ食べる
甘いジュースやコーヒーを時間をかけてちびちび飲む
子供が欲しがるたびにお菓子を少量ずつ与える

ワースト第2位：歯にくっつきやすいおやつを好んで食べる

粘着性が高い食べ物は、歯の溝や隙間に長く留まり、長時間にわたって糖分を供給し続けます。食べた後も「だらだら食べ」と同じ状況を作り出してしまいます。

要注意な食べ物：
粘着性が高いもの： キャラメル、ソフトキャンディー、グミ
意外と詰まりやすいもの： ポテトチップス、クラッカー、おせんべい（唾液と混ざると歯に詰まりやすい）

ワースト第3位：糖分の多い飲み物を頻繁に飲む

液体なので大丈夫と思いがちですが、非常に多くの糖分を含んでいます。水分補給のつもりで飲んでいると、知らず知らずのうちにお口の中を常に酸性の危険な状態にしてしまいます。

要注意な飲み物：
清涼飲料水、スポーツドリンク、乳酸菌飲料
加糖の紅茶やコーヒー、野菜ジュース、100%フルーツジュース

ワースト第4位：酸性の強いものを頻繁に摂る

虫歯菌が作り出す酸だけでなく、食べ物自体の酸が直接歯を溶かしてしまう「酸蝕症（さんしょくしょう）」のリスクがあります。歯の表面がもろくなり、虫歯になりやすくなってしまいます。

 

要注意な飲食物：
炭酸飲料（コーラ、サイダーなど）
柑橘系の果物（レモン、オレンジなど）
お酢ドリンク、黒酢、ドレッシング、ワイン

ワースト第5位：食後のケアを怠る（特に就寝前）

食後にお口の中に食べかすや糖分が残っていると、虫歯菌の活動時間が長くなります。特に、唾液の分泌が減る就寝中は、お口の自浄作用が弱まるため、虫歯が急速に進行する非常に危険な時間帯です。

BEST 1：食事や間食は「時間を決めてメリハリ」をつける

これが最も重要なルールです。食べる時と食べない時をはっきり分けることで、唾液が歯を修復する「再石灰化」の時間を十分に確保できます。

実践のコツ：
食事や間食は決まった時間に摂る
食事と食事の間は最低2～3時間あけ、その間は水か無糖のお茶だけにする

BEST 2：おやつの「質」を見直す

おやつを我慢するのではなく、「何を選ぶか」が重要です。糖分が少なく、歯に良いものを選びましょう。

 

おすすめのおやつ：
歯を強くする： チーズ、無糖のヨーグルト、小魚
よく噛んで唾液を出す： ナッツ類、あたりめ、野菜スティック
糖分が少ない： おにぎり、ふかし芋、ゆで卵

BEST 3：食後のケアを徹底する

虫歯予防の基本であり、非常に効果的です。お口の中が酸性になっている時間をできるだけ短くしましょう。

実践のコツ：
食後はできるだけ早く歯を磨く
すぐに磨けない時は、水やお茶でうがいをするだけでも効果あり
就寝前の歯磨きは絶対に欠かさない！

BEST 4：食べ方を工夫する

同じものを食べても、順番やプラスワンの工夫で虫歯リスクは変えられます。

おすすめの工夫：
ベジファースト： 食事の最初に食物繊維の多い野菜を食べ、唾液の分泌を促す
キシリトールガムの活用： 食後にキシリトール100%のガムを噛むと、唾液の分泌が促進され、再石灰化を強力にサポートする

BEST 5：普段の水分補給は「水」か「無糖のお茶」にする

「だらだら飲み」をしても虫歯のリスクがない、安全な飲み物を普段の基本にしましょう。甘い飲み物は食事と一緒に楽しむなど、特別なものとして捉えるのがおすすめです。